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La ricerca della morale che non dipende da una cosa della trascendenza...
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テロリズムの誘惑が”F”や”N”を襲う日/バイバイ、エンジェル (創元推理文庫)
(旧サイトからの転載)

Good evening. 涼しくなってきたね。

さて、きょうは笠井潔先生の知人の女性の話でもしようか。といっても、氏の「いい人」のことじゃなくて、氏のプロデュースした虚構の中にお住まいの女性の話だけど。

その前に、はじめてここに来た人に断っておきますが、僕の書くエントリーは万人向けを意図したものではありません。このエントリーの場合、笠井潔『バイバイ、エンジェル』(創元推理文庫)を読了した人を想定してアップされています。それ以外の人は対象読者から外れますので、悪しからずご了承下さい。

じゃあ、ここから本題。

場所は1970年代のパリ。21世紀の国際社会にて現実化した苛烈な実態を先取りしたかのようなテロリストの女性はある時、この都市の一遇でこう言ったんだ。


わたしたちが介在しなければ、どのように激しい叛乱であろうといずれ沈静するものです。国家と人民は、二本の脚のように互いを必要としているのですから。諍いは一時のもの、暗黙のうちに将来の和解を計算しながら、国家と人民は争うのです。(文庫版p.364)


どんな周到な革命であっても、かならず潰されるか堕落するかして、失敗に終わる。「彼女」の場合、それがわかっていても破壊活動をやめないばかりか、その徹底こそまさにあるべき生き方なのだというわけで、どこか終末思想めいている。なかなかクレイジーな話だね。

さて、話を我が国に向けよう。いま現在の日本では、「国家」と「人民」は、互いに不平を持ちながらも和を保ち共存している。そこでは、「叛乱」は未だ実現されていない可能性のひとつに過ぎず、それは萌芽の状態で、潜勢力として抑圧された階層の心理のうちに身をやつしているだけだ。つまり、いまはまだこの国に「彼女」は生まれていないというわけさ。

まあ実際、僕としても「彼女」のような危険な人にご登場願いたくはない。出現していないというのは喜ばしいことだ。でも、遠い将来は言うに及ばず、近い将来「彼女」が忽然と姿を現さないかどうかについては正直、確証を持てない。まあ、tomorrow never knowsってことで、誰にもわからないだろうけど。しかし、少なくともいまのところ、僕は「彼女」が生誕しないことに賭ける bet on ことはできない。

要するに、問題はテロリズムだ。僕だって暢気にカニエ・ウェストを聴きながら、「北側」対「南側」という図式が「テロとの闘い」というスローガンから透けて見えたり、「日帝米帝による搾取」という大昔の左翼の言葉を思い出してしまうくらいの世界情勢だ。南側諸国に行けば、「彼女」は生身の人間として生きているからね。試しに、テルアビブあたりにでも行ってみれば、カラシニコフを持った美女とカフェでお茶することができるかもしれない。まあ、それはいささか不謹慎なジョークにすぎないとしても、日本だっていつまでも対岸の火事ではいられないだろうよ。日本人だって、搾取の主体には違いないんだし。

じゃあ、事を日本国内に限ってみたらどうなるかな。将来「彼女」を産み落とす可能性を持った母胎は、いまの日本では何が該当するんだろう?言い換えると、現在の日本社会において抑圧されている階層とは、具体的に誰たちのことなんだろう?

まあ、愚問だよね。

日本人は暴力革命に懲りているから可能性は低いと思うけど、かりに社会に鬱積したエネルギーが暴発する事態が出来したとしよう。そのときの対立図式はどういったものになるだろうか?「勝ち組」対「負け組」?経営者対労働者?それとも、”偶然にも正規雇用の恩恵にあずかることのできた階層”対”運悪く非正規雇用の負のスパイラルに落ち込んでしまった階層”といったところかな?

まあ何にせよ、想像すると暗澹たる気分にさせられるよね。だいいち、日本人には変なクセがあるからね。どこかに苦汁を嘗めさせられている一群の人々がいて悲鳴を上げているとき、日本人の場合、彼らを憐れんだり慰撫するべきところを、あろうことか「いかなる抑圧にも負けない聖人君子」たることを彼らに求め、「努力が足りない」といってかえってバッシングを浴びせるんだ。といっても、何もいまのフリーター・ニート層のことばかりを言いたいわけではないよ。日本人は有史以来ずっとこういう事を同じように繰り返してきた。つまり、人々が弱い者を弱いと思って思う存分叩いているうちに、弱い者のうちに負のエネルギーが蓄積されていき、やがてそれが「乱」や「維新」を呼び寄せる。こうして日本の歴史は動いてきたんだから。歴史の法則に文句を言っても仕方がないからね。

要するに、僕が心配しているのは、いま現在社会的バッシングを受けず普通の生活ができている人たちのことなんだ。彼らの不寛容が、「危機の萌芽」を「いまそこにある危機」に育ててしまわないかどうか。彼らが「彼女」の種をはらませてしまいはしないかどうか……、いや、もう種は着床(つ)いてしまっているのかな?ならば言い換えると、そそっかしい彼らが社会不安という「困った娘」の誕生日をプロデュースしてしまいはしないかどうか、それだけを心配している。

杞憂かな?だったらいいんだけど。

ところで、最近こうも思うんだよ。こんなこと心配したって仕方ないことなのではないか、って。だって、種が着床いてしまったなら生まれるか流産するかどちらかしかないし、流産したところで母胎が存在する以上別のタネが舞い込んでくるのは時間の問題で、それまで「乱」の誕生が先延ばしされるだけだろう。結局、かならずいつか「彼女」は生まれる。物事なるようになるしかないのだから。そうなるといま僕らが考えるべきは、いかにして「乱」を生き延びるか、それしかないわけで、あとは生まれてくる破壊神が強大すぎないことを祈るくらいしかできない。やっぱり「歴史」には勝てないってところだね。

まあ、それはそれとして、運良く「乱」を生き延びることができた場合のことを考えてみようか。冒頭に引用した「彼女」の言葉が示しているように、産み落とされた「乱」が激烈な死闘となり、じっさいに日本人を消耗しつくしたとしても、たとえそれがどんなにヒドいものだったとしても、それが暗黙のうちに将来の和解を計算しながらおこなわれる諍いでしかないとするならば、やがて対立する者同士は講和し、新しい国家と人民の関係を構築するだろう。そして、しばらくまた「国家」と「人民」が互いに不平を持ちながらも和を保ち共存する日々が訪れる。「彼女」はこれを「共犯関係」と呼ぶだろうけどね。でも、「彼女」だってその「共犯関係」を打ち破り破砕することによってしか存在し得ないのだから、ひとのことを言えた義理はない。彼女だって、もとい、「共犯関係」を徹底して憎悪する破壊神に身を堕とした「彼女」こそ、勝てないのだ。「共犯関係」の破壊と創造を繰り返す、無限そのものであり唯一の実体でもある、「歴史」という名の神にはね。

とまあ、「神々の黄昏」を気取って仰々しい言い方をするのは酔狂。ブルーハーツの『Train Train』でも聴きながら軽く流してくれないか。

ともあれ、不肖未熟のこの僕が、心配する「勇ましい」人たちに言うことができるのは一言だけ。

「君の目の前にいる、いかにもイジメてほしそうにしている弱い生き物たちを、みんながイジメているからといって叩きすぎないようにしておきなよ。やればやるほどあとでヒドイしっぺ返しを喰らうだけなんだからさ。

言っても無駄な気もするけど、一応ね。彼らが”ブルースを加速させる”のは勝手だけど、それに巻き込まれてはこちらも堪らないから。せめて”歴史の女神=norns”の気分をいたずらに逆撫ですることだけは慎んでほしいな。

じゃあ、お互い上手に生き延びることを祈って。 Good night.

◎参考その1:▼「失われた世代」から「困った世代」へ
http://d.hatena.ne.jp/ost_heckom/20060901/p3

◎参考その2:第一生命経済研レポート 2006.8 「日本経済〜失われた世代〜/内外景気」(pdfファイル)
http://group.dai-ichi-life.co.jp/dlri/monthly/pdf/0608_2.pdf

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